医学生のブログ

私の受験の経験をもとに記事を書いていきます。少しでも役に立てれば嬉しいです。

【独学】大学受験の理論化学の勉強法

偏見かもしれませんが、理系の理科科目の選択として化学は一番選ばれる科目なのではないのでしょうか。

とは言っても簡単というわけではなく、一筋縄ではいきませんよね。

 

かくいう私はというと化学は得意科目でした。

とはいっても初めからできたわけではなく、高校1年生の時の定期テストで100点満点で7点をとり赤点をとりかけるほどでした。

大学受験を通して得意科目へと伸ばしていきました。

どのようにして伸ばしていったのか、今回は理論化学をメインに紹介していきたいと思います。

 

 

なぜ難しく感じるのか

まず理論化学が難しいと感じつまずく理由はどこにあるのでしょうか。

一番は現象のイメージがしにくいというところにあると思います。

化学初心者が一番初めにつまずくポイントとしてmol(モル)の概念だと思います。

しかし言っている意味はそんなに難しいことではありません。

鉛筆12本で1ダースと意味はほとんど同じです。

ではなぜわからないのかというと目には見えない世界であるからです。

理論化学では独特の感覚をつかみ、イメージをできるようにする必要があります。

 

 

イメージをつかむためには

 結局は数多く問題をこなし慣れよということになってしまいますが、

 ・現象を簡略化した図やイラストを描く

 ・化学反応式をきちんと書く

具体的には、この二つを意識していきましょう。

 

例題として溶解度の問題と中和反応の問題を見ていきます。

一部汚い手書きのものが入りますがご了承ください。笑

〈例題1〉

硝酸カリウムの水に対する溶解度は、40℃で60g/100g水、60℃で110g/100g水である。いま、40℃の硝酸カリウムの飽和水溶液120gを60℃に加熱すると、あと何gの硝酸カリウムを溶かすことができるか。

f:id:ikaikatan:20200518184443j:image

40℃の飽和水溶液120g中に含まれる硝酸カリウムをxgとすると

 {\displaystyle\begin{equation}\frac{x}{120}=\frac{60}{100+60}\end{equation}}  x=45g

 あとygの硝酸カリウムで60℃の飽和水溶液になるとすると

 {\displaystyle\begin{equation}\frac{45+y}{120+y}=\frac{110}{100+110}\end{equation}}  y=37.5g

 

〈例題2〉

0.1mol/Lの水酸化バリウム50mLを中和するのに0.05mol/Lの塩酸は何mL必要か。

Ba(OH)2+2HCl➡ BaCl2 +2H2O

Ba(OH)2HCl=1:2となり

塩酸をzmLとおいて

2×0.1×50×10^(-3)=0.05×z×10^(-3)

z=200mL

係数の2に注目です

 

例題を二つ用意しましたが例題1は少し難しめの問題だったので勉強し始めの人にとってはちょっときつかったでしょうか。

しかし問題自体は理解できなくてもイメージをできるようにするためにどうすればよいか何となくわかったと思います。

特に溶解度の範囲ではイラストを描き整理することで、わかりやすくなると思います。

また化学反応式を描くことは反応する物質の量関係がわかりやすくなり、ミスが減ります。

これは理論化学だけでなく無機化学有機化学でも言えることですので習慣化していきましょう。

 

 

使う問題集や参考書は何がおすすめ?

では実際にどのような問題集で練習を積んでいけば良いのでしょうか。

問題集と参考書は別々で用意したほうがいいと思います。

両方兼ねたものだと問題集としては問題数が少なかったり、参考書としては説明が不十分だったりすることがあります。

 

ではまず問題集から

①リードα化学基礎、化学・セミナー化学基礎・化学

こちらは学校で配布されることが多いと思います。

私の学校ではリードαを使ってました。

基礎の一冊として分量、難易度がちょうどいいと思います。

リードαもセミナーもレベル分けされているので基礎レベルから順番に何度も繰り返し解き、完璧に解けるまでやりこみましょう。

一冊きちんとやりこめば、難関大でなければ入試で十分戦える力が付きます。

化学基礎、化学が分冊になっている場合もありますが化学基礎もきちんとやっておきましょう。

②重要問題集化学

こちらは理系科目で難関大志望者定番の一冊ですよね。

問題集のレベルとしては①の問題集の発展問題レベルからの接続がちょうどいい感じです。

ボリュームはそれなりにありますが、他の重要問題集シリーズと同じで問題数を減らす使い方もあるので時間がない人でも取り組みやすいかと思います。

ただ、やはりじっくり考えたい難問が多いので余裕を持って取り組みたい一冊です。

そして入試本番でよくみられる良問が多く、やりこむことで知らない問題はほとんどなくなると思います。

この一冊でよほどのことがなければほぼすべての大学で戦えると思います。

足りない人は化学の新演習をやるといいらしいです。

分厚いやつです。化学好きでないときついかも。

 

続いて参考書紹介

①宇宙一わかりやすい高校化学(理論化学)

ファンシーな見た目どうり、イラストや図解が多く化学が苦手な人にとっても使いやすい一冊です。

ですが見た目のわりに内容は十分です。

左ページはたとえ話を用いたわかりやすい解説、右ページにイラストや図解が用いられてたレイアウトで理解を助けてくれます。

分厚い一冊ですがすらすら読み進めていけると思います。

基礎が理解できるまではこの一冊にお世話になるのがいいと思います。

②化学の新研究

化学上級者向けの参考書となります。

この一冊を持っていればわからないことがあってもほとんどのことを調べることができ、詳しく学べます。

かなり難しい内容を含みますが、化学好きにとっては面白い一冊になるかと思います。

ただ情報量が多く、入試で必要ない内容も含まれているのですべてをやる必要はなく辞書として使うのがいいと思います。

 

おまけ・鎌田の理論化学

先ほど問題集と参考書は別冊のほうが良いといいましたが基礎の一冊としてこちらの一冊をやるのはありだと思います。

時間がなくて基礎を短時間で済ませたい人にはきれいにまとまっているので、問題数が多くやり切れない可能性の高いリードαやセミナーよりおすすめです。

試験直前期の復習として使うのもありです。

 

最後に

 私が化学を得意科目にしたのは一番時間を使った科目であるのが一つの要因であると思います。

得意科目を一つ持っておくことは入試では有利ですので、一つ作っておくのがいいかと。

化学は比較的努力が返ってきやすい科目だと思うのでぜひ今日紹介したことを実践してやりこんでみてください。